プロジェクト通信
棚田に山羊(ヤギ)が来ました。
こんにちは、豊島の食プロジェクトの高橋です。
棚田の様子については、およそ半年ぶり程のアップです。
いつも読んで下さっていた皆さん、ご心配をおかけしました。
これからは、不定期ではありますが、ちょくちょくと活動の様子を
アップしていきたいと思いますので、
ご愛読して頂ければ幸いです。
11月30日、棚田に新しい仲間がやってきました。
仲間と言っても、人ではなく山羊です。
1匹では寂しがるので、2匹やってきました。


この山羊達は、トカラヤギ(品種名)系で雑種の比較的
小型で、今年の3月11日と12日に生まれた約9か月の子ヤギです。
従弟同士で2匹ともオスです。(去勢済)
今はまだ20kgほどですが、成長には2~3年かかり
完全に発達すると、約40~50kgの大きさになるそうです。
人に馴れているのか、とても人懐っこくて、人が近づくと寄ってきます。
近づいた後、離れると、メーメー鳴いて呼びます。
名前はまだ決まっておらず、募集中です。
棚田で放牧し、耕作放棄の草を食べてもらいます。
棚田で放牧するので、野犬対策と山羊があちこちに行って、
周辺の方々に迷惑をかけないためにも、
電気牧柵を張り、その中で放牧することになりました。
ソーラーパネルが付いているので、太陽光を利用して
電気をバッテリーに充電出来ます。

専用の杭を3~5m間隔で打ち込み、その杭に写真にあるような
ワイヤーを張っていきます。今回は6段張りです。
慣れない作業で、時間がかかりましたが、
棚田保存会の中野さんの(牛の放牧をしている)指導のもと、
曽我さんの協力もあり、プラス食プロのメンバーの4人で、
なんとか一日で設置が完了しました。



山羊は雨や湿気を嫌うため、小屋を用意しました。
この小屋はカウハッチと言って仔牛用の小屋です。
お隣の小豊島から使わなくなったもの譲ってもらいました。
夜はこの小屋に入れてあげて、万が一野犬が電気
牧柵を超えて侵入してきても、大丈夫なように、
頑丈な柵をします。
朝、小屋から出してあげて日中は柵の中で
自由に草を食べてもらいます。


山羊は粗悪な草木類も食べ、食草範囲がきわめて広い
との事。ある地域では山羊を休耕田に放したところ、柔らかい
牧草よりも硬くて繊維の多い雑草を好み、除草がやっかいな
クズや、ススキ、ギシギシ、ノイバラをよく食べたそうです。
実際、どのような草をどのくらい食べるのか
観察していくのが、今から楽しみです。

豊島の唐櫃の棚田は、2009年より豊島美術館の建設が
始まるのを契機に、長年耕作放棄地になっていた棚田を
再生するべく、開墾が始まりました。
かつて周辺に拡がっていた棚田を再生することで、
美しい棚田の風景が再現されました。
しかし、開墾後してきれいになたのはいいものの、
水路が埋もれていたり、道が崩れてしまったりして
再び利用可能な農地に戻すには多大な労力がかかること、
そして土地を管理する人もいないという問題がありました。
そのような箇所は保全区域と呼び、景観を維持するため、
マンパワーをかけて草刈を続けていました。
今後、いかにマンパワーを軽減して保全地区を管理
すればいいのかと悩みあぐねていた時に、出てきたのが
「山羊を放牧してみてはどうか?」という声でした。
2匹での山羊では3,2ha(32000㎡)程の広大な
保全地区の草を全部食べることは出来ませんが、
その一部でも山羊に任すことが出来るのかどうか
という実験的な取り組みです。

今回の実験はあくまでも草を食べてもらい、
耕作放棄地が荒れるのを防ぐことが目的ですが、
それ以外にも山羊にはいろんな可能性が
あると思います。
今後どのように発展していくのか未知数です。
そして、たくさんの人に山羊と触れ合う楽しみ
なども知ってもらい、山羊を取り入れることで、
エコロジカルな活動が広がっていけばなと思います。
それではまた!

