プロジェクト通信
これからはじまる物語(豊島編)
事務局スタッフの高山です。
普段は事務所にいることが多く、久しぶりに現場に行ってきました。
現場は豊島です。
豊島は直島の東のお隣の島です。
既に美術系の雑誌や、地元の新聞では取り上げられていますが、この豊島の唐櫃地区に、2010年、建築家の西沢立衛さんとアーティストの内藤礼さんによる美術館をオープンさせようと当財団では計画しています。
この美術館が位置する周辺では稲作がおこなわれていて、周辺にはもっと多くの田んぼがありますが、今ではそのほとんどが休耕田になっています。
その面積は、直島で田んぼをしている積浦田園よりも広く、およそ11.5ヘクタール(11.5町)になり、これは東京ドームのおよそ2.5倍の広さになります。
その休耕田になった棚田を2010年にふたたび黄金の稲が輝く棚田にしようという計画が立ちあがっていまして、香川県や土庄町(豊島は小豆島の土庄町に属しています。)や唐櫃棚田保存会、豊島観光協会、自治会連合会、農協、漁協、そして直島福武美術館財団も加わっていて、今年は開墾を行うことになっています。
今回はこの休耕田になった棚田の周辺の草刈と水路の清掃の作業です。
直島を朝6時のフェリーで出て、スタッフは合計6名、さまざまな農作業具を持っていきました。
現地では、棚田保存会の方々も集まり、総勢20名ぐらいがいました。
保存会会長の曽我さんより今日の作業の説明があり、水路の清掃班と草刈班に分かれて、8時から作業開始です。

「Am7:45、唐櫃の池に集合」
スタッフは直島の休耕田の開墾や、田んぼ作業でなれていることもあり、草刈機を使う人はどんどん進み、そのあとをホウキやくまでを持った人が、草を処分していきます。島の方に引けをとらないぐらいテキパキと仕事をしている様に頼もしさを感じました。


草だけではなく、竹やイバラ、ツルなど、耕作が放棄されてから伸びたい放題伸びた、休耕田特有の植物も多くあります。それらをもくもくと刈っては、はいて、刈っては、はいてを繰り返します。およそ5時間をかけて、棚田に通る道を刈っていきました。


新しい土地の作業は新鮮です。普段見られない生き物がいました。すごく大きなミミズがいたり、トンビがつかのま飛んでいたことがありました。また牛が放牧されていたり、おいしい野いちごが自生しているところがありました。

作業の合間にここから見る瀬戸内海の景色も圧巻でした。犬島アートプロジェクト「精錬所」の煙突がくっきりと見え、小豆島も見えます。
普段直島で仕事をしているため瀬戸内海は見慣れていると思っていたのですが、瀬戸内海は見る場所によって、まったく違った表情を見せ、まったく違った印象を受けることを知りました。
豊島は島全体が景勝地のようです。山が高く、遠くの景色まで見え、見る物すべでがダイナミックです。ここでは自然の豊かさと自然の流れを体感できます。島の方々もこの土地の影響か、懐が深いようにも思えます。

「小豆島フェリー 岡山県宇野港~豊島~小豆島をつなぎます。」

「犬島」
これからもっと島のよさや、島の方のよさを、知っていくことになりますが、この日は、これからはじまる物語への期待感をさらに得た1日でした。
また近々豊島に行くことになります。その時はまた報告します。
さて今週末から直島のコメづくりでは苗を植えようとしています。

「一番右は棚田保存会の三好さん」

