プロジェクト通信
アートとコメの収穫祭 レポート
アートとコメの収穫祭は、2010年の瀬戸内国際芸術祭に向けての一大イベントとして行われました。直島では現在、年間30万人近くの来島者が訪れています。この活動は、20年間誠実にアートを体験する場所を作ってきたということと同時に、地域の自然や文化を大切にしてきたことがあります。
アートとコメの収穫祭の舞台となった直島の積浦地区は里山と里海に囲まれた静かな集落です。そこにこれまでアートを通して感じていた、自然や文化などの豊かさをアートとコメの収穫祭として凝縮し、山にも海にも集落の中にも、地域の魅力が感動的な情景としてあらわれた2日間になりました。また、このお祭りを通じて、2年後の瀬戸内国際芸術祭に向かっていく思いが、地域の人や関係者のあいだで共有できたお祭りにもなりました。
開催にあたって、直島マーケットの出店者の皆さん、アートマーケットの出店者の皆さん、田んぼの演奏会のつつじ太鼓さん、田場恵美子さん、新米試食会の和カフェぐぅさん、シンポジウムの出演者の皆さん、そして地元の積浦地区の皆さんや、直島の皆さん、役場の皆さん、そして関係者の皆さんにも、多大な協力を頂きました。
ご来場いただきました皆様へは、収穫祭におこしていただきましてまことにありがとうございました。
11月15日、16日と2日間、積浦地区の特設会場にて行いましたアートとコメの収穫祭のレポートです。
心配していた天気も少し雨がふるぐらいで、時折日が差し込む秋らしい天候に恵まれました。来場者は2日間で1,700人(マーケット会場、イベント会場を含む)と、昨年本村地区で開催した収穫祭より来場者が多い結果となりました。
これには、ここまで地元の人が来るとは思っても見なかったという声をいただくほと、地元の人が来られ、島外からの方と半分半分ぐらいの割合でした。
直島マーケット
直島マーケットは、地元で活動する7団体の方々が出店しました。
直島の各地区ごとの婦人会(宮之浦、本村、積浦)と、直島女性フォーラムなみずきの4団体は、コメづくりプロジェクトで収穫した直島米と地元の食材とあわせた料理を提供されました。
タコ飯、梅ごはん、祭り寿司、おはぎなど、どれもすぐになくなるぐらいの盛況ぶりでした。
なかでも一番の目玉となったのが、直島漁業協働組合のハマチでした。とれたての旬なハマチが、刺身や焼き物となり、無料でふるまわれまわれ、多くの人がさっとうし一瞬のうちになくなってしまいました。
食べ物以外では、直島で環境をベースに活動するエコアイランドなおしまから3団体が出店し、ワークショップを開いたり、アンケートを実施したりし、積極的に活動の紹介を行っていました。
来場した多くの方が、この取り組みを知る機会になりました。




アートマーケット
アートとコメの収穫祭という「ハレ」の場所に参加すべく、日本各地から総勢46のお店が集まりました。一番遠くからきた出店者は山形の方です。2日間のあいだ、アートとコメの収穫祭という名前の通り、アートだけではなく様々なオリジナリティーあふれるマーケットになりました。素材や調理方法などにこだわる飲食店も数多くの出店し、来場者は作者がこころをこめてつくった作品や商品を、手にとってみたり、食べてみたり、作った本人と話したり、訪れた多くの方が気に入った作品や商品をみつけたようです。
心配だった売り上げは、出店料、交通費とトントンぐらいになりましたという出店者の声や、来年も参加したいですという声をいただき、主催者として面目が保てましたが、その反面、アートのお店が少ないや、クオリティーごとにわけてもらいたいという声もいただき、次回の参考にさせていただこうと思います。
来場した人の投票で決まる、ベスト出店者賞には、「ツーボトル」という無人蛸壺販売所を出店した京都の方に決まりました。ツーボトルさんは1999年より直島で地元の漁師さんも審査員に加わわり、蛸壺コンクールを毎年行っているグループです。その活動が10年を迎える日に、奇しくも収穫祭と日程が一致したそうで、コメとタコが出会う記念すべき出来事になったようです。
ツーボトルさんには、直島米を1年間分(約60kg)をプレゼントします。おめでとうございました。




瀬戸内国際芸術祭ブース
2010年に開催する瀬戸内国際芸術祭を紹介するブースが瀬戸内国際芸術祭実行委員会の方々より出店されました。開催概要などのパネルやチラシや、開催する島の名産物も並び、島独自の文化や風習などがつまった作品や商品は大いに人気を得ました。
瀬戸内国際芸術祭のホームページはこちらから

直島コメづくりプロジェクト2008ブース
直島コメづくりプロジェクト2008のブースでは、来年以降の活動に協力や賛同をいただくため、来場者とのお話をしたりし交流を中心に、2日間お店を開きました。
またコメの販売では40箱用意した直島米(1箱2,500円、5kg)が30箱売れました。価格が高いという声はもちろんあるのですが、プロジェクトの運営資金になりますと納得するまでお話をして購入いただきました。コメの配布では、今年コメづくりプロジェクトに参加した人に1.5kgのコメをこちらは無料でお渡ししました。


田んぼの演奏会
直島コメづくりプロジェクトを行っている積浦田園を舞台に、田んぼの演奏会を行いました。地元で受け継がれてきた太鼓の活動を行うつつじ太鼓さんと、世界を舞台に活動する田場恵美子さんの共演です。開催前から、つつじ太鼓さんと田場さんの練習は行われてきました。田場さんは、つつじ太鼓さんの熱心な姿勢や寛容さに驚きと喜びがあったようで、新曲をつくり、つつじ太鼓さんにプレゼントしたり、練習中からお互い信頼関係を築いてきました。
本番は、1時間以上にわたって、見事に田んぼを舞台にした演奏会を行っていただきました。演奏会は、田んぼの3点に太鼓を設置して、田んぼ一帯で音をこだまさせるオープニング曲や、新曲の披露。そして、つつじ太鼓さんの曲が披露されたり、来場者も太鼓をたたワークショップなども行われました。収穫の喜びがそのまま表情や雰囲気として表れる感動的な空間が生まれ、多くの人に、田んぼの風景が刻まれたように思います。
田場さんは、シンポジウムの時にも太鼓をたたいていただき、2日間にわたって、収穫祭を盛り上げていただきました。



2008年度直島米試食会
直島米試食会は見事に2日間とも収穫祭を盛り上げるイベントとなりました。
200人分という数にもかかわらず、1日目は15分、2日目は18分で完食するという盛況ぶりでした。玄米と白米のおにぎりでコメの素材をいかし、地元の野菜をふんだんに使った具沢山の豚汁を提供しました。素材や産地を大切にする香川大学の学生の方らしいメニューです。
大学生ということで、学校の勉強もあるなか、2日間合計400食分の食事を提供し、手間隙がかかる調理内容にも関わらず、作りたい、提供したいという思いをつらぬいた香川大学の学生の若いパワーがみなぎる食事会でした。



2010年開催「瀬戸内国際芸術祭」プレ・キックオフイベント「直島から瀬戸内へ」
アートとコメの収穫祭の基本方針をつらぬくシンポジウムとして、直島の20年を振り返り、今後の瀬戸内の展望につなげるシンポジウムが行われました。
第1部では、20年間のアートの活動を映像とその時代に関わった島の人からの思い出話によって、振り返りました。
第2部では、真鍋知事の挨拶からはじめり、北川フラムさんより瀬戸内国際芸術祭の紹介があり、開催地の地元の人たちによる島のPRがあり、最後に、プレ・キックオフイベントとして、出発を彩る田場さんの太鼓の演奏が行われ、芸術祭に向けての思いが高まりました。


